シゴフミ

第12話 「シゴフミ」

素晴らしいラストだった。脚本だけ見るとご都合主義満載の無理矢理まとめたラストにしか見えないが、それを補って有り余る映像と音声の強度がたった20分強のアニメとは思えないほどの豊潤な印象を生み出していた。どの部分をとっても効果的でない演出は見ら…

第11話 「メザメ」

追記:書いていたらエラく長くなった。内容は結構適当なのであんまり鵜呑みにしないように。というか誰も読まないだろうけど。最初は単なるオサレ系とみなして軽視してたこのシリーズも、今になってみれば正当かつ周到極まりない作りに一瞬たりとも気を抜い…

第10話 「デアイ」

暗い話ではあったが前回に引き続きオーソドックスにいい話でとても良かった。今回特に特徴的だったのは夢を追いかけていた主人公に対する「世間」を象徴する大人の描写の仕方だろう。そういった大人たちは眼がまともに捉えられるカットが全くなく、非常に非…

第9話 「サイカイ」

素直に感動できるいい話だった。この作品らしい意欲的な演出が抑制されていて、内容に集中できるのがとても良かった。今回は前回のフォローとメインのチアキの人情話、それから深夜アニメに欠かせない各サービスシーンと内容がてんこ盛りだったが、決して詰…

第8話 「ハジマリ」

なにかとんでもないことが行われていて、それがハッタリでないのもわかるのだが、僕の処理能力では一回見ただけでは到底すべてを吸収できてそうもなかった。もちろんそういった表現を否定するつもりはないが、似たような抽象的な表現を行ったTVエヴァのラス…

 第7話「キラメキ」

キラメキの家や言動などの作り込みは異常なほどに手が込んでいて非情に見応えがあるのだが、それによって描こうとしてるのが単に他人のことを考えられない悪人という紋切り型の人間像でしかなさそうなのはあまりいい気分がしなかった。(まだ次回以降を見て…

 第6話 「サケビ」

これまでは中学生の妄想的なインチキ臭さが鼻についていたけど、今回のはリアルに中学生的な妄想に苦しむ人間がベタに生々しく描かれていて、作り手の倫理的な真摯さを強く感じられる回だった。というか前回と今回の明らかな雰囲気の対比を考えると、全話通…

第5話 「タダイマ」

前回以上にシリーズ序盤の殺伐とした空気から浮いた雰囲気で、普通のロリ萌え魔法少女アニメみたいだった。その方向性としてはとても良くできていて、フミカのツンデレな側面やフミカとチアキの砕けたやりとりなど、普通の萌えアニメ以上に微笑ましく感じた…

第4話 「ナミダ」

前回とは打って変わって普通に感情を追いかけていくコンテで、内容的にもお涙頂戴ものになっていて、見やすかったがこの作品らしくもなかった。親子関係や恋愛関係の強さの表現は常識的な感覚に訴えるだけのものだったので、もうちょっと固有の関係の表現が…

第3話 「トモダチ」

地に足のついた感覚を一瞬も感じることのない浮遊感のある演出は新鮮で、テーマにも良く合っていて、完成度としてはとても高いと思う。しかしなんだか良くわからない理由で自殺してしまうと言うのは中学生の妄想の世界の出来事で、ジュブナイルにはふさわし…

第2話「ロケット」

わりと素直に感動した。まずシゴフミという特異な小道具を上手に使った原作の構成が良かったんだと思う。手紙と人間の思いが巡りに巡って、最終的には状況は最悪ながらも人間の愛を絶対的に肯定する結論に落ちるという、細かく分析しているわけではないが非…

第1話「コクハク」

構図や美術などに凝ってるようだけどそれらが統一的な世界観を作り出してるようにも感じないし、物語の説得力の強化に役立ってるようにも感じない。世界観や物語自体もパターンを踏襲しただけに感じられてあまり興味を持てない。かといって際立って不自然な…

未完了分