第5話 「名射手」

監督変更ということだが、それを意識すると非常に変わったような気もするし、作品の方向性は何も変わっていないような気もする。個人的にはそのアナウンスのおかげでこれまでとの違いを意識して見るようになったので、少しはためになったのかなと。

出来はある意味良くくなったように思う。間を表現の要求に沿って十分に取るようになったし、ギャグらしい効果音や符号を多く使うようになったし、構図にもバリエーションが出てきた。これまではもっとセリフとシーンを無造作に並べていくような感じだったし、構図は単調でギャグらしい表現は徹底的に抑えられていたように思う。総じて普通のギャグアニメのようになった。

だが前回までの単調さと、セリフとシーンの量の多さから出る「日常的」な幸福感はなくなってしまったように思う。単純で適当な幸福が永遠に続くというような感じが。

らきすたはもともとギャグ自体は面白くないので、今回のように普通のギャグアニメのようにされると、単に出来の悪いギャグアニメというな印象しか受けなくなってしまう。前回までのような抑制の聞いた表現の方が、そのくだらなさが日常的な幸福感につながってよかったと思う。