第5話 「はじめての舞台」

「いくらおばさんでも、頭の中の台本までやぶれないわ。」

ストーリーとしては予定調和に進んでいくだけで物足りなくもあったが、それぞれのシーンの描写は丁寧で楽しめる回だった。特にエミリーの劇本番のシーンは画面の構図や二人で短く切って交互に言うセリフが面白く、また風の精を演ずるイルゼが異様にかわいくて、短いシーンながらも見応えがあった。

物語や空想を認めないエリザベスと、それらを求めるエミリーの対立は以前にもあったもので、このシリーズの基調となるテーマの一つのよう。現代人の自分としてはエミリーと同様にエリザベスの考えは理解しづらいので、これからもっとエリザベスの考え方の根拠を示していってほしいと思う。