第17話 「迷子の兎」

「それにしても、北国の人ってのは肝が据わってるね。」

先週同様、コンテによる感情表現や伏線の貼り方が上手くて、非常に見応えのある回だった。コンテが先週に続いて監督なので、2話セットで力をいれて作られたものなんだろう。

しかし、裏切りの動機がそれほどはっきりと示されていないのに、それを引き止める要因としての春香を強調し、否定しまったのはせっかちすぎたように思う。二人の関係は第1話から築き上げた深いものなのだから、もっと時間をとって、最終回クラスのエピソードで解決するべきものなんじゃないだろうか。まあ今後二人の関係がテーマになる話があるのかもしれませんが。

そういうわけで、雪歩が最終的に裏切りを決めるきっかけの出来事は、アイデアとしては良く、感動を生むものだとは思うけど、雪歩の中での対立する思いの双方が深く描かれておらず、そのアイデアの良さから期待できるほどには感動を受けなかった。全体的に表現の質は良かったんだけど、量が足りなかったように思う。