第11話「呪う女」

ナターリアがエリスの過去の秘密を知ってしまうときの表現はこの作品では珍しく凝ったもので、不意にエリスの過去の話を持ち出されたこともあり、感動的だったとともにに、話に深みを与えるものだった。

ナターリアの性格の痛さとあまりにも儚い最期には、人間の愚かさと現実の残酷さが良く表れていて、人生について考えてしまいそうな恐ろしいリアリティがあった。低級な欲望だけをもって、何も難しいことは考えずに生きてきて、最後になってまで低級な夢を無邪気に見ながら自分が殺される理由すら知ることなくあっけなく終わってしまう。物語の中でも誰も同情してくれる人はいないだろうし、視聴者としても因果応報であるとしか思えず、かわいそうだとは思えない。この救いのなさ。一体制作者は何を思ってこんなキャラを登場させたのでしょうか。