第6話 「夏の定番」

いろいろと京アニらしいこだわった絵や演出を見せてくれるのはいいんだが、どうもこの作品でやられてもあまり引き立たない。例えば凝ったカーチェイスのシーンは、「スクールランブル」でやると非常に効果的なわけです。その違いはシーン自体ではなく、両作品の雰囲気の違いにあると思う。スクランにおいては制作者の遊びにおいてもキャラの行動においても非常識な方向へと全力投球するのが当然な雰囲気があるのに対し、この作品では制作者にもキャラにおいても表面的にはそういった雰囲気がない。(表面的、というのは制作者は真剣さを感じさせない作りにするために真剣にはなってるから)だからカーチェイスにおいて、制作者の真剣な遊び心があまり感じられないし、運転手のキャラの真剣さも感じられない。これまでのこの作品の雰囲気からすると、こういう凝った演出は過剰なんじゃないかと思う。