第4話 「四人のスケッチ」

「私もこんな詩を書いてみたい!ことばの中に世界のすべてが満ち溢れているような!」
作画や演出としては十分に出来が良く、またテーマもはっきりしていて見応えのあるものだったが、テディの母親の問題が明らかにされなかったことなどの脚本の不十分さや、現代と当時との考え方の違いが考慮されてなかったことのせいで、手放しで誉められるものでもなかった。

考え方の違いというのは、例えばエリザベスがエミリーに歴史や礼節に関する本を読むのはいいが、小説や詩はダメだということで、今の感覚ではどっちも大人たちは良いものとするものだから、説明が少ないと実感しづらい。前回のキャンディに喜ぶ子供も不自然だったし、原作に忠実であろうとするNHK的な真面目さかもしれないが、この辺は時代に合わせて大胆な脚本の変更が望ましい。他にもエミリーたちの振る舞いなど随所にNHK的なお行儀の良さを感じてしまうのもあまりいい気分ではない。まあペリーが何度もエミリーの名前を地面に書いてるところや、あっけなく絵に感動して態度を変えてしまうとなんかは時代を超えた子供の頭の悪い純情が感じられて面白かった。

毎回見応えがあるものはいいんだが、シリーズ全体の方向性がはっきりしてくれると、もっと楽しくなると思う。