第4話 「顔が多けりゃ偉いのか?」

これもエル・カザド同様にリアルな人間の感情のある物語を描くつもりがないことがわかってきて、ノリやアニメーションの面白さを楽しめばいいとわかってきた。相変わらずカミナもシモンは毎回同じようなことを繰り返してるだけで、精神的な成長も感情の変化もない。徹底的にわざとらしいキャラ描写を繰り返すことによって、様式美的な気持ちよさを作り出すことには成功している。変身シーンや16個の顔を貫き通すシーンはリアルな人間の感情の盛り上がりは感じさせないが、様式美的な快感の完成としては十分に見応えのあるものだった。

なんだかいろいろ問題になってるようだけど、問題はまなびと同様に中途半端に物語的な盛り上がりを期待させてしまったことのように思う。どういうものを見せたいのかということを早い段階で視聴者に十分に伝えられないことには、見当違いの期待をする人が現れてしまうのもやむをえない。