第3話 「変わり者イルゼ」

今回の話はさすがに古臭さを感じてしまった。喧嘩して仲直りするという展開も、やさしく接してくれた人が実は意地悪だったという展開も、お子様向けのわかりやすい話という印象しか受けなかった。原作がずっと古いものだから仕方ないのかもしれないが。力の入ったアニメーションで描かれていた取っ組み合いも、リアルさは感じたが、最近のアニメに慣れてる感覚からするとリアルな動作を全て描くのは野暮ったく感じてしまう。あとキャンディはいくらなんでもない。今の子供だって飴玉ごときに喜ぶのは変に思うだろう。原作の時代はそうでもないのかもしれないが、それならいかに飴が当時貴重だったのかということを示すエピソードでも入れればいいわけで、やはり視聴者への配慮の欠如を感じる。

とはいえ作りは相変わらず丁寧で、気の強いエミリーが他人との関係を築いていく過程は単純ながらも十分に示されていたと思う。普通新しい学校に行く話は、不安を感じたり馴染めなくて落ち込んだりするものになってしまうけど、エミリーの場合はまったく屈することなく自分を通そうとするのが見てて気持ちいい。その分視聴者の立ち位置からは遠ざかってしまうんだが。今回のラストに出てきた男の子が、視聴者に近い立場でエミリーのことを見ていくという構図になるのかもしれない。