第9話 「キックモーター -kick motor-」

「箸でポテチ食ってんじゃねーよ!!」

茜がジャングルの踏破訓練のゴール寸前でゆかりたち一堂に迎えられるシーン。みんなで声を出して応援してツンデレツンデレなりにこれ見よがしに応援していて、ゴールする方は都合よく時間ギリギリで体力的にも限界。こういう恥かしいシーンを他のアニメでやるとインチキ臭くて見てられないことが多いのだが、この作品の場合は当たり前のように感動的で嘘臭さを全く感じないというのはどういうことなのだろう。目立った演出があるわけでもないし、構成も普通だし、作画に関しては今回は悪かった。基地の人たちが心配する姿や、茜が一生懸命やってる姿が普通に描かれているから感動を生むわけで、普通に描けば十分といつも言ってるけれどその普通がどんなものなのかというとなかなか素人にはわからない。ともあれ毎回こんな風に感動を与えてくれるのは嬉しいし、制作者はすごいと思う。

さらに毎回書くことが同じようなことで恐縮だが、今回もマツリが不思議な魅力を見せていたのが良かった。言葉では特に励ますことを言ってないのに、一緒にいる人の支えになってるのが十二分にわかる。今回の茜の本当の反則は、マツリに知識を教わったことではなくて、マツリの笑顔に元気付けられたことだと思う。はい恥かしいセリフ禁止です。