第10話

サービス表現や細かいキャラ描写は丁寧だが、メインのお話が大雑把で心から感動は出来ない、でも一応見せ場は見せ場らしく見せていて一応満足した気にはなるといういつも通りの作りだった。シリーズ全体としても隠された真相が明らかになりそうになったり、メインキャラたちがピンチに落いったりと終盤にふさわしい展開に一応はなっている。1クールでこれだけのキャラが登場し、しかも一見ゴンゾのネタアニメであるということも考えれば期待以上の作りだとは思う。

素人の意見ではあるが、こういうキャラの感情描写の底の浅い作品では、キャラの感情が深く動いている場面でカメラを引き離してロングにするという表現はあまりやらない方がいいように思う。そう言う表現は受け手にキャラの感情が深く印象付いていれば、その感情の動きが現実の空間の中に位置づけられているということが認識され、その感情の印象が確固としたものになるが、キャラの感情が深く印象づけられていないと、キャラが遠いことにより単に他人事にしか見えなくなるばかりか、他の作品で効果的に使われたロングのカットの記憶とのギャップが違和感として感じられるという、二重の悪影響があるんじゃないかと思う。なかなか構図の問題は素人には捉えづらいので自信はないけど、作品の雰囲気にふさわしくない高級そうな構図が使われていて違和感を感じるということは、この作品に限らず確かにある。