第4話

お約束と演出の説得力に多くを委ねて細かい説明をせずサクサク進んでいく構成が素晴らしかった。序盤の日常描写から最後のカオスまで不自然な展開ではあるが不自然さを感じることはほとんどなく、しかもキャラたちの喜怒哀楽が面白おかしく描かれていて退屈することがない。視聴者サービスも十二分で文句の付けようがなかった。

他のアニメには説明不足で不満を感じるものもあるが、説明が過剰で作品への感情移入が阻害されてしまうものもある。この作品は現代の普通のアニメ視聴者が面白いと思うために必要十分な説明の量というのを心得ているように思う。これは他の要素にもいえることで、例えば声優や作画なども過剰な自己主張をしていないから素直に作品に感情移入できる。音楽に至ってはまったく記憶に残ってないが、これは恐らくあまりにも自然な使われ方をしているから印象に残らないのだと思う。これが他の作品だと大体そう言った声優や音楽などの要素が良すぎたり悪すぎたりして気になるもの。こういう作品はどこにでもあるようで、滅多にない。このアニメは何気ないアニメのようですごいアニメだと思う。