Page04 「ねこねこの日」

ラストのまとめ方からもわかるように、はっきりとした方向性を示さないストーリー構成が良かった。それぞれのエピソードの間の関連や秩序のある展開があるかというとそうでもないんだけれど、なんとなく猫を中心とした雰囲気の統一感は感じられ、全体として独特の心地よい世界観が生み出されている。

統一感という点では色彩のきれいな美術やそれに良く溶け込んだキャラデザというのもあり、絵も物語も含めて強い一貫性のある表現になっていた。

今回は前回はいくらか煩わしく感じられた空の過度に説明的な内面語りもなく、ARIAに似た独特の空気感が見事に詩的に表現されていたと思う。(ARIAもこんな風に押し付けがましい説明を大胆に省略すればもっといい雰囲気の作品になったのかもしれない)