第20話 「夏の過ごし方」
「蚊も空気を読んだんじゃない。」
なんなんでしょうこのネタのどうでもよさとさりげない幸福感とどうしようもなく切ない儚さは。
ニンゲンは「今」という時に生きながら
「今」と言う時を感じる事が出来ないのではないでしょうか
私たちが見た事 触れた事はその瞬間から過去の物になり
見よう 触れようとする行為は自分のまだ知り得ない未来 への干渉なのです
過去 は確定であり今までの積み重ねであり消す事は出来ません
そして未来 は常に未知であり可能性に満ちていても思うがままに出来ず
(山田J太「あさっての方向。 1 」)
なんというか、完成された表現と抑制された物語、そしてあっけなく流れていく時間が、残酷なまでの世の中の無情さの表現となっている、というか。
短い間挿入されたハルヒのパロディがどれだけ安心感を与えるものだったことか。物語の虚構性が顔を覗かせる一瞬の裂け目、というか。
だいぶ個人的な感想ですが。