第9話 「覚悟」

「あきらめるのって難しい。でもあきらめないといつまでたっても前に進めないもの。」

ウィリアムは今回の話だけ見れば、何を考えてるのかはっきりはわからないもののかっこ良くもあるのだが、やはエレノアに婚約したときと破棄したときに何も考えていないようにしか見えなかった印象が引きずってあまり立派には見えない。だからウィリアム母がウィリアムを想像以上だといったシーンもあんまり乗れなかった。今回にしても様々な事情を考慮して悩む姿でも見せてくれればもうちょっとリアルだったと思うのだが。

それに対して女性陣は立派で、エレノアは気違いじみた姿を見せながらも、イギリスの雄大な自然風景と美しいピアノ曲をバックにゆっくりと表現された写生をしてるシーンでは、ほんのわずかながら回復の兆しをみせていた。あれだけ苦しんでいたのに回復するのが自然にみえるのは、エマに表れてるのと同様の女の強さを感じるからだと思う。そのエマの強さというのも、エマの表情によってはっきりと描かれていて、理由ははっきり示されていないが元気を取り戻すのが自然に見えた。この二人の立派さをみるともうどちらにもウィリアムの入り込む余地はないようにさえ思える。

今回はエマやエレノアがいつもより可愛かったり、ウィリアムがいつもよりかっこ良く見えたりすることがあったが、グレンラガンとかでは構わないけど、こういったリアル志向の作品では作画の揺れはリアリティを弱めることになってしまうのであまり頂けない。

あと気になるのがウィリアム父が何か考えているらしいが、特に何も主張らしきことをしなかったこと。最後に意外なところで登場してウィリアムのピンチを救ったりする伏線でしょうか。