第3話 「初舞台」

極端に演劇に不向きな性格だが声量はある麦。それと対照的に声の異常を抱えてる演劇研究会部長。彼女と表面上大きく対立してるが心の底では何か抱えていそうな演劇部部長。対立する演劇研究会部員にあこがれる演劇部部員ちとせ。などなど物語の枠組み的にはなかなか面白いものが出来上がってきていて、ストーリーの方向性も明白で、興味が十分にもてるものになってきた。

野乃は表情としても声優の演技としても控えめだが、強い芯が通ってることは感じさせるキャラ。今回もその印象を維持する表現がされていたともに、そうなっている理由も納得のいくものが示されていて、彼女のキャラとしての深みがしっかりと感じられた。

だからこそ麦が影響を受けて、声を出すことができたのも納得がいくもの。しかし野乃とは対照的にあまり麦には深みを感じないのだが、その辺はまだこれから成長し、野乃のような経験をしていく可能性があると考えるならば自然だといえる。

しかしこのシリーズは1クールのようで、麦の人間としてと役者としての成長や、野乃の過去とこれからの声帯麻痺との戦いなどの解決させるべき問題を十分に描くにはとても時間が足りないよなあ。