第17話 「姉と妹の無言歌〜lieder ohne worte〜」

海外の老舗アニメのあらすじ紹介&レビューブログのHugeDomains.com - Shop for over 300,000 Premium Domainsのレビューが的を得たものだったので、あまり知られていない海外のアニメ感想事情紹介の意味も含めて最初のパラグラフを翻訳して引用。たまにはこんなのもいいでしょ。元記事HugeDomains.com - Shop for over 300,000 Premium Domains


技術的にはこのエピソードは素晴らしい。今回のアニメーションとデザインはこれまでのこのシリーズの最高の部類に入る。しかしストーリーとしては平凡である。コメディーはあまりないし、プロットは全然感動的ではないように思える。私はこのエピソードの目的は栞が死の前に祐一と過ごすことの楽しさを見せることだと推測するけれど、それが真琴が祐一との過ごしたことほどに強いものだとは感じない。いい点として、栞の現在の状況を祐一の真琴の記憶と結びつけたのは制作者の良いアイデアだ。これはゲーム版では起こらないことのようだけど、祐一が栞の事情を知って既視感を感じなければこのアニメ版では奇妙だっただろう。私は誰かが悲しいか悲劇的な暴露をする時にいつもバックでかかり始めるインストの曲も好きだ。この曲はサントラに入っていて欲しい。
このように海外の人は日本のオタクと違って余計なバイアスなしに普通のエンターテイメントとして見れる分、より客観的な分析ができたりする。原作から何が変わったかとか、誰の作画や演出であるとかいう以前にお話として面白くない。それが普通の印象。たぶん制作者もそれは承知なんだろうけど、だからと言って面白くないものを面白くないといわなくていいというわけじゃない。

それにしてもmementoさんの言う通り技術的にはとんでもないんだが、何気ないシーンまで出来が良すぎて、最も盛り上がるべきシーンで出来が良くても感動が生まれないというクオリティのインフレを起こしてるような気がする。他のシーンが普通で、「起こらないから奇跡って言うんですよ」と栞が言うシーンだけこのクオリティだったりすれば感動的だったように思うんだが。

脚本:志茂文彦 絵コンテ:三好一郎 演出:高雄統子 作画監督高橋博