第17話 「ときめきの文化祭」

この遊び好きのスタッフならバカみたいに質の高い劇中劇を挿入してくるかと期待したが、演劇の内容は重視されず、成功したことが示されるにとどまった。そうするには主役の声優の演技力に難があったのかもしれない。

学園祭は一話の短い間の中で主要キャラたちの個性的なすごし方が楽しく示されていて、学園ものとしてちゃんと作ってあるのは好感がもてる。クラスの女子たちがあれだけ嫌がっていたのにメイド服を着てるのは素直にサービスとして楽しめた。メタルユーキ西田奈津美の特別出演は知ってる人には嬉しいものだったはず。

陸がなぜ小百合の演劇を見ることや見れなかったことを謝ることにこだわるのかは不明確。つかさにあんまり興味がないことは今回の態度からは明確だが、だからと言って特に小百合のことを思ってるような素振りはこれまで見せていない。陸が自分の気持ちをはっきりさせるのはこれからの課題ということか。

ノリの悪い陸を無理やりつれ回そうとするつかさは痛々しくも恋する女らしさが良く出ていてよかったんだが、その後水奈との競争でその気持ちをうやむやにしてしまったのは残念。水奈とつかさのおおっぴらな競争のも不自然。同じ人を好きな人同士普通あんな仲良く遊べない。いずれ一番物事をはっきり言うつかさが陸に決断を迫ることになるんだろうと思うけど。

新EDは青春の香りあふれる映像で、絵のクオリティも高く良かった。ただ新しい話の始まる前回には間に合わせて欲しかったところ。

脚本:渡辺陽 絵コンテ:古川順康 演出:古川順康 作画監督:松原豊