フリーター、家を買う 第1話

大卒後三ヶ月で仕事を辞めた青年がフリーターとしてダメ人間街道を突き進んでいく話。家族もフィーチャーされ、父は頑固でまじめな会社員、母は専業主婦、姉は医者に嫁いで子育て中。

まさに僕と似たような境遇にある(あってはいけない年齢の分こっちがひどい(笑))主人公の描写は非常にしっかりとしていて、とても共感がもてた。僕も近所のおばさんに声をかけられて気まずい思いもしたし、スチールラックにはゲームソフトみたいのが無造作に乗っけられている。

一見そのダメ主人公の話だけのようで、それぞれの家族の問題も示されており、家族全体が成長していく話になっていくのだと思う。

ただとても共感できる話ではあったし、出来もいいと思ったんだけど、今回の中〜終盤は主人公のダメさ加減が繰り返し描かれるだけで変化が少なく、退屈さを感じてしまった。母親の問題が起承転結の転のつもりなんだろうけど、あまり驚きの展開という感じはしなかった。

また、ラストのBGMで盛り上げるシーンで母親を思うことになるのは、それまでの話との繋がりの点で不自然に感じた。それまでは母親と言うより自分自身の問題が中心に描かれてきたのだから、自分自身のダメさ加減に気付くのがそのシーンのあるべき姿であるように感じた。今後母親中心の話を描くための伏線としての役割があるのかもしれないが。

それでもやはり良くできたドラマだとは思うので、是非続きをみたいと思った。