第8話

相変わらず大ざっぱな構成で脚本だけでは人を感動させる要素はないように思うが、ストーリーがシンプルで熱かったことと、バトルがやたら迫力があったことと、全体的に絵がきれいだったのと、音楽が盛り上げていたのと、高級感のあるコンテのおかげでかなり感動的だった。あまり良い絵コンテがどのようなものかはわからないけれど、Aパート冒頭の白い洗濯物がはためくシーンからかなり雰囲気のある絵コンテで、感動を高めていたように思う。絵としては赤城を見送るときの「良かった」というときの芳佳が最高に可愛かった。

冒頭この昼間の清浄なシーンから始まって、ラストが夜とどぎついドレスを着た女性のシーンで終わるというの話の内容を象徴していて効果的だと思った。ミーナが暖炉に捨てたものの色と最後のドレスの色も含めて何かこだわりがあるように思える。でももしそんなところにこだわってるならもうちょっと説得力のある脚本にすることをがんばって欲しいとも思った。

突如かかったリリー・マルレーンは事情を知らなかったので、「?」と思ったが、背景事情を知ってる人にとってはものすごく効果的だったと思う。僕の中ではこの曲は加藤登紀子でしかなかった。教養がないって不幸ですね。

今回は制作者のこだわりが随所に感じられるのが良かった。それが面白さの一部であるとは断言しづらいが、最終的に「面白かった!」と思えるのに貢献しているのは確か。