第6刻 「ゆい」

田端ゆいよ、おまえもか。

というわけで次々とこうもあっけなくヒロインたちが心を入れ替えてしまうのはどうかと思う。前回はひなたが祖父の期待をあっけなく裏切ってしまったわけだが、今回はゆいが祖父の敵をあっけなく許してしまった。まあ都合良く物語が進むのは見ていて楽しいし気楽に楽しむ作品としてとらえるなら悪くないのだが、家族の問題や人の死をこうも安易にとらえる作りは倫理的に多少気分の悪いものを感じる。

今回はこれまでの謎が一気に解明されたわけだが、こんなに一気に解明してしまって、しかもその内容があまりにも俗なのはどうかと思った。わかりやすいのはいいんだけど、作品の高級感というか質感のようなものが今回のエピソードでらき☆すたと同レベルに落ちてしまったような気がする。

しかし個々のシーンの作画・演出は悪くないので、そういった欠点はだいぶ誤魔化されていて、総合的には楽しめる作品であるように思う。