Page04 「三人だけのスケッチ大会」

脚本としては大して中身のないものを強引に雰囲気で押してそれっぽく仕立てあげたという印象しかうけなかったが、色使いの美しさが目を引いた。曇り、雨、夕暮れと変わっていく天候が美術とキャラの色合いで絶妙に表されていて見たことがないぐらいきれいだった。さらに音響も虫の声だけでなく車が通り過ぎていく音などが妙にリアルに感じられて良かった。

しかしやはりセリフの臭さはどうしても気になる部分もあった。あまりにも説明的すぎる。正直空の内面語りを全部消してしまったら良かったんじゃないかとさえ思った。それでも絵コンテの工夫で空の主観の表現であることは示せるはずで、そうすればもっとスマートな印象の作品になったんじゃないかと思う。