第13話「攻龍出港」


さて、この13話ですが、個人的な好みだと、カメラアングルとか、カメラの使い方がかっこいいですね。徹底したローアングルだったりとか、ものすごい俯瞰で、カメラはそのままで音羽が上を見上げたりとか、広角レンズだったりとか、かなり好きですね。
もちろん作画のクォリィティが高いからこそ、こういったアングルも生きて来る感じです。
攻龍のコントロールルームのパースもかっこいいし・・・。カメラ位置なども考えながら見るのはちょっとマニアックですので、このへんにしておきますが、キャラクターの細かい仕草も含め、じっくり見ていただきたいです
というのは公式サイトのこの話数の解説で、コナミアニメの公式サイトの充実ぶりを示す一例。こういう作り手側ではたぶん当たり前だろうけど、受けて側としては中々気付かないような解説はもっと読んでみたい。あんまり感想サイトでも技術的な側面を的確に解説してくれるところはないものです。

今回は、以前も似たようなこと書いたけど、現代アニメの模範的といえる作りで、心の底から楽しめる出来だった。きちんと貼られた伏線、感情表現に十分な作画と演出。まとまりのある構成。まあ普通であるに過ぎなんだけど、それがあんまり出来ないのが深夜アニメの水準だと思う。

さらに確かにカメラアングルは凝っていて、奇抜な部分もあったが、それが作品の雰囲気に大きく影響を与えるものにはなっていないのが良い。奇抜なことをやろうとして何をやりたいんだかわからなくなってしまうアニメは非常に多い。この作品の場合は、そのローアングルとか俯瞰とかも、あくまでちょっとした遊びとしてちょっとした彩りを加える程度で、作品の中心的な空気感に大きな影響を与えてはいない。

このように本当にウエルメイドな作品ではあるんだが、ただ気になるのはあまりにも作画、演出が型にはまりすぎておとなしすぎるところ。脱線するだけのアニメは問題だけど、そういうアニメばかりを見慣れてる身としては、おとなしすぎる作りでは物足りなさを感じる。贅沢すぎる意見ではあるけれど。