第4話「休日の街角」

「一筆一筆、思いを込めたいんです。」
瑛花が非常に友好的なのに驚いた。打ち解けることのできないキャラという設定かと思ったのだが、先週の和解もあり、もともとそういう設定ではないらしい。そう考えれば、しっかりした先輩として、良く描けていたと思う。

前回のソニックダイバーが暴走したときに脱出機構の説明がないこともそうだったが、全体的にプロットが甘いように思う。今回の万年筆を落としたシーンはわざとらしかったし、たくみが新しいメンバーだというのも見え見えだった。今回のメインのストーリーは、最初と最後のカットを占めていることからわかるように可憐なのだが、可憐に関するエピソードが少なく、あまり重要でない街で遊んでるシーンが多くて、十分に可憐の話を堪能できなかった。

しかし工夫の少ない構成というのは、それはそれで物語らしくはない現実に近いリアリティを生むものではあるので、必ずしも悪いとはいえない。全体的にキャラ表現は丁寧で、キャラたちに対する親しみは十分に感じられた。

最近思うんだが、大概のアニメの構成ははハリウッド映画の構成を良しとする基準で考えれば、非常に低水準のものだけど、人物や世界観の表現などが優れていれば、むしろその低水準であることが、かえって虚構の匂いを消すことになり、ハリウッド映画に勝るようなリアリティを生ように思う。