第1話 「む、無理です…」

美術や作画も良く、主人公の性格に沿って感情の流れを丁寧に追っていて、サブキャラの個性や問題も提示し、適度な謎も残しておくという典型的に良く出来た第1話。何かを伝えようという制作者の意志が伝わってくるのは非常に嬉しい。後ろ向きな理由で重要な決定をしてしまうという展開も、スタート地点としては非常に良く出来たものだと思った。しかしこのシーン、恐らく原作ではこのアニメ版より効果的な表現がなされてたんじゃないかという想像が働いてしまう。もっと感情がダイレクトに伝わってくるような演出があるんじゃないかと思った。ここだけでなく全体的にもっと良い演出ができたんでないかと、勝手ながら思った。なんというか、懲りすぎた演出よりも単純な演出の方が感動的というか。単純に見える演出というのは実は熟練の経験の賜物なのかもしれませんが。ともあれ出来は十分にいいので2話以降が楽しみです。