第4話 「カウントダウン −count down−」

「うるさいこの裏切り者!」

と相手の意見を聞こうともせずに感情で動いてしまうゆかりを見るのがもう楽しくてしょうがないわけです。唯一同じ立場にいるはずのマツリがあさっての方向を向いているので、ゆかりはこの小さい体で基地の大人達全員に対抗しなければならないわけだけれど、女の底力というか子供の無謀さというか、とにかくそういったエネルギーでまったく引けをとるということがない。楽しいことも嫌なことも全部受け止めて思ったことを全身でで表現するといったこの少女らしさこそ、若気のいたりというか青春そのものだと思う。この話はハッピーエンドであるはずなので、こうやって全力でロマンに共感したり、時には衝突したりしながら一つのことを成し遂げたときの感動はどんなものだろう、とラストへの期待は高まります。

技術的な争点を、ストーリーに自然に組み込みながら素人にもよくわかる仕方で説明していて、しかも専門的な雰囲気を壊していないというのは原作譲りながら楽しさを増すのに一役買っている。演出も構成も良好で、個人的には当たりアニメほぼ確定。

脚本:中村 誠 絵コンテ:水野和則 演出:佐藤豊 作画監督:大西貴子