第9話 「わたしたちのうた」

相変わらず、キャラ達が泣いたり盛り上がったりしてるとこちらも感動しなければならないような気になってくるのだが、エピソードの弱さから本気で感動できないというこれまで通りの印象。しかし今回は奇抜な演出が少なく、キャラ達の感情の流れに沿った素直な演出が多く、また光香の視点が親近感の持てるものになっており、これまでよりは普通に見れる(良い意味で)話ではあった。

桃葉の放送ジャックの内容は、始まった時はまさか生徒達の心を動かす隠し玉!? と期待したのだが、内容は実にこれまでの生徒会の活動を映しただけのもので、何の魅力も無かった。どうも後の話をみると、学美たちを鼓舞するためだけに放送されたようで、それならなぜ全校生徒に見せる必要があったのかがよくわからない。その映像もこれまでの話で学美たちの活動に青春の美しさを本当に感じていた人にとっては説得力があるだろうが、そうでない人にとっては学美たちが再度立ち上がった理由にリアリティを感じられない。

学園長は例え成果が出なくても、一生懸命何かを成し遂げようとしたのは無駄ではなかったと言うが、それはつまりは自分達さえよければ成果は出なくてもいいということで、学美たちはそれでもいいかもしれないが、ユーフォーテーブルさん、あなたたちがそうでは困りますよ。

脚本:金月龍之介 絵コンテ:平尾隆之 演出:三浦貴博 作画監督:古河英樹