第5話 「プリキュアの資格」

ようかん?

作画はおかしくともバトルシーンは見応えがあり、脚本は一人では越えられない壁を友情によって解決していくという正攻法のもの。プリキュアはやっぱりこんなものかと、いい意味でそう思った。今回はかれんの境遇や、自分自身のやりたいことを押さえ込んで状況を受け入れているという問題が示される話。こまちの視点やおタカさんの視点を通してかれんの性格を語ったり、母親との電話をものすごく楽しみにしていた(これがはっきり明かされるのは後でだが)のに、生徒会の仕事を引き受けてしまうことなど、かれんの問題点は良く示されていたと思う。

かれんがプリキュアになりそうなときは「結局私がやるしかない」という理由で引き受けて、えええええそんなネガティブな理由で? と突っ込もうと思ったが、見事に裏切られてプリキュアにはなれないことが判明。理由は視聴者には明白。最後にはのぞみがお約束の白○っぷりを発揮し、「だって私、水無月先輩にプリキュアになってほしいんだもん。」とまったく説明になっていない理由をつけて、かれんのことを諦めないことが示されたところで続きは次回以降へ持ち越し。まあのぞみの何も考えてない明るさが彼女達をしっかりと繋ぎとめているわけだけど。次回は全力で期待させてもらいます。

元々尺を削るものであるバトルシーンが、4人の変身シーンと必殺技のおかげでますます短くなっており、かなり脚本が窮屈であるように感じた。他のシーンでも全員平等に扱わないと視聴者としては不満なわけで、ますます脚本はきつそう。5人になったらもっとそうなるはず。なら今回みたいに2話以上の構成にすればいいのだが、一話で一気に起承転結を体験した後の満足感は捨てがたい。

脚本:清水東 絵コンテ:岩井隆央 演出:岩井隆央 作画監督:奥山美佳