第2話 「その 笑顔のお客さまは・・・」

とてもよく出来た回だったと思う。起承転結のきちんとある構成だったし、藍華たちの尾行が本編のぬるま湯のような空気感に軽くアクセントを与えていたのも良かった。灯里の微妙な感情の変化や、アマランタさんの落ち着いた物腰といった話の骨格となる部分もきちんと表現されていて見応えがあった。

しかしわかってはいるんだがこの偽善的な空気感が気になってしょうがない。これはファンタジーの世界に完全逃避する作品でありリアリティを求めるのは筋違いだ、と視聴中にどうしても考えてしまうのだが、そう考えてる時点で自分はもう楽しんでいないはず。

どの程度の世界観の理想化を認めるかは人それぞれだろうけど、もっと美術や演出を高密度にして余計なことを考える隙が無いような作りにするとかしてくれないと、個人的にはこの作品は駄目なのかもしれない。