第6話

初LIVE。面白かったけれど、やはりギャグにもシリアスにもなりきれない歯切れの悪さのせいで、(恐らく好みの問題を別にしても)あまり素直には楽しめなかった。

澪が仲間の励ましによって困難を乗り越えるのが今回の一番重要な展開だろうけど、澪のこれまでの困難というのがあまり実感できない。4話では澪中心に描かれていたけど、そのときの澪と今回の澪の関係もいまいち見えてこない。

別にそんなに深刻な青春を描く作品でないといわれればそうなんだけど、それにしては表面だけは深刻に見える作りをしていて、それにも関わらずその内実を描かないことは、大した苦労もしていないのに悲劇のヒーローを演じて自己満足している人を見るような、気分の悪さを感じる。

「キャラクター」を描こうとしている限り、作品は人間である受け手に対して倫理的に自由でいられるけれど、「人間」を描こうとするときは受け手も人間である以上その限りではない、ということのように思う。